急な発熱!どうしよう

 昼間元気に遊んでいた子が、夕方急にぐったりして熱が出た。夜中にぐずるので、おでこに手を当てたら燃えるように熱かった。こんな時にかぎって病院は閉まっている。こんな経験をお持ちのお父さん,お母さんはたくさんいらっしゃると思います。
 では、熱はなぜ出るのでしょうか?熱は、自分の体を守るために、体温を上げて免疫を活発にし、細菌やウィルスを追い払おうとする大事な防御反応なのです。40℃の熱だけで脳が損傷されることはありません。まず、落ち着いて。

発熱で医師に連絡する時

  1. 生後3ヶ月以内の発熱が8時間以上続く
  2. 眠ってばかりで顔色が悪い
  3. 耳が痛い,咳がひどい,扁桃が腫れている,排尿時に痛みがある

    Point!: どのくらい熱が高いかではなく、どれだけ様子が悪そうかで決める。

よい熱と心配な熱,熱に対するケア,解熱剤の使い方

  • あまり心配しなくてよい発熱
    • 赤ちゃんの様子が悪くなっていない
    • 元気よく遊ぶ
    • 頬はほてるものの、皮膚の色に変化がない
    • 笑っていて、周囲のことに興味を持っている
    • 熱が下がると「普段の自分に戻る」
    • 激しく泣くが、あやせば大丈夫
  • 心配したほうがよい発熱
    • 時間ごとに病状が悪化する
    • うとうとして、反応が鈍い
    • 顔色が蒼白から灰色の時
    • 熱が引いても、ぐあいがよくならない
    • あやしても泣きやまない、泣き声が弱々しい

  • 熱に対するケア
     手足が冷たく、寒がっているときは体を暖め(体温上昇期)、手足が熱いときは、体を冷やしてあげましょう。39℃以上であれば解熱剤(下記参照)を使ってもよいでしょう。ただし、解熱剤は病気を治す薬ではないことを忘れないでください。さらに、数個の氷と水の入ったビニール袋で、脇の下や太腿の付け根を冷やすとよいでしょう。まだきつそうなら、よくしぼったタオルで体を拭いてあげてください。

  • こどもに安全に使える解熱剤は、
    アセトアミノフェン(製品名:アンヒバ座薬,アルピニー座薬,カロナール,ピリナジン 等)
    イブプロフェン(製品名:ユニプロン座薬,ブルフェン 等)
     の2つだけです。メフェナム酸(ポンタール)やジクロフェナクナトリウム(ボルタレン)は使わないようにしましょう。